狐と嫁と溺愛と
その日の夜、大河さんの部屋で一緒に寝てる時のこと。



「んっ…はぁ…」

「大河さん…?」



うなされてるのかと思えば、体が熱い。



すごい熱だよっ‼︎



「大河さんっ⁉︎大丈夫⁉︎」

「ん…?あぁ…。体が…おかしい…な…」

「熱があるみたいだよ⁉︎おじいちゃん先生呼ぶ⁉︎」

「ん、高島に…」



慌てて下へ降り、高島さんの部屋のドアをノックした。



絶対寝てるけど、ごめんなさい‼︎



「ナナ様っ⁉︎どうかされましたかっ⁉︎」

「大河さんがすごい熱で‼︎」

「熱?妖ですよ…?」

「とにかく、おじいちゃん先生を‼︎」

「わかりました。まずは様子を見に行きます」



高島さんと部屋に戻ると、大河さんは苦しそうに顔をしかめていた。



「当主様?大丈夫ですか?」

「あ…つい…」

「今先生をっ…なっ…」

「早くしろよ…。死ぬぞ…」

「当主っ…様っ‼︎苦し…」



何してるの…?



なんで、大河さんの尻尾が高島さんの首を絞めてるの…?



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