狐と嫁と溺愛と
イヤだ、イヤだよ…。



「いらないなんて、ウソでも言わないでよっ‼︎大河さんのバカっ‼︎」



眠る大河さんに、文句を言ってから号泣。



誰かを殺したとしても、あたしは大河さんを嫌いになれない。



それくらい好きで、好きで、好きすぎて。



言われなくなかった。



そんなこと、絶対言われたくなかった…。



「うわぁ〜ん‼︎」



ボロボロの部屋で、大河さん眠るベッド。



ただ、泣き続けた。



そのまま眠ってしまい、フワフワと頬をかすめる感覚に目が覚めた。



「なんなの、これ。どんな状況?」

「大河さん…。平気なの…?」

「なんで部屋がこんなことになってる?やったの、俺だよな…?」

「大河さんが暴れたの。覚えてないの?」

「覚えてないってことにしたいけど、大半は覚えてる…。志鬼を…殺そうとした。高島も…ナナ、お前のことも」

「あたしは殺されかけてないよ」

「いや、意識が飛ぶ前、殺してやろうとした。ごめん、ごめん…」



何に対しての謝罪だろう。



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