狐と嫁と溺愛と
それに、あたしが可愛いなら、あなたは超美人ですからね。



あたしの結婚を唯一知ってる親友の春乃。



高島さんタイプの、クールビューティー。



背も高くて、大人っぽくて。



ちなみに、春乃はあたしのお父さんの大ファンだった。



「お父さん、どうしてるかな?」

「気になるなら会いに行こうよ‼︎」

「でもさぁ…。女の人とか出てきたらどうするのぉ〜…。あたしが邪魔だったって、実感しちゃうじゃん…」

「女が出てくるのは勘弁だ。ジローさんに女なんて、許せない…」

「あんなチャラオヤジの何がいいの?」



顔と緩い感じと、いかにもダメ男なとこだと熱弁されてしまった。



春乃はモテるのに彼氏を作らない人。



むしろ、オジサン好き。



「とにかく、会いに行ってみよう」



春乃にそう言われ、渋々キャンセルした村上さんの送迎。



あたし、初めてスマホ持ってるんです‼︎



大河さんかららしいんだけど、入ってる番号は大河さんと高島さんと村上さん、あとは春乃だけ。



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