狐と嫁と溺愛と
そんなこんなで、やって来た秘書室。



「ち、千尋」

「あっ、高島…。社長は今会議にでてらっしゃる。忘れたというデータだろ?」

「そう、で、奥様が会社見学」

「奥様…。いいとこに来ましたね。社長室に案内するので、待ってて貰えますか?もうすぐ昼なので」



いいとこに来たって意味がわからなかったけど、案内された社長室。



外の景色が一望できる。



それに、想像してたのと違うけど…。



「机があって、イスがあって…って、想像してたんですけど‼︎」

「社長はこっちの方が仕事が捗るので」



ソファーとテーブル。



ビーズクッションが何個もあり、フワフワのラグが敷いてある。



「正座して仕事してるんですか?」

「そうですよ。あぁ見えて歳、いってますから。昔からの癖ではないですかね?」



大河さんにそんなこと言えるの千尋さんくらいじゃないかな…。



社長室、こんなだったのか…。


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