狐と嫁と溺愛と
なに?


「お仕事の邪魔しないように食べたら帰るね?」

「なんでよ。もっといればいいだろ…」



執着されてる気がする。



あたしに深く噛み付いた時から、やたら甘々な大河さんになったとは思ってたけど…。



「仕事してくださいよ、社長…」

「はぁ?あんな企画しか出せねぇようなバカと仕事とか、マジでねぇから。ナナで癒されねぇとやってらんね」



それであたしが来たのがタイミングよかったわね…。



千尋さん、なかなかやるな…。



だけど、他の社員の目が気になり、早々に会社を出た。



お仕事の大河さんはピリピリしてたな…。



「いつもあんな感じなんですか?」

「そうですね。プレゼンや会議がある時は大抵不機嫌になりますね」

「だったら自分でやればいいのにね」

「それでは社員はいらなくなります。社長には社長の仕事があるんですよ」



よくわからないや。



大河さんも家では仕事の話なんかしないし。


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