狐と嫁と溺愛と
きっと責任を感じてるんだ。



「顔、ヤバい?腫れてる?」

「腫れてる。どんだけ強く殴ったんだ…」

「大河さんがやり返してくれたから…それでいいの。アズマは…どうなったの?」

「いやいや、グロいから聞かなくていいよ。あいつは簡単に死なないよ。当主になるくらい力のある妖は再生能力を持ってるしね」

「そっか…」

「あの側近、なんて言ったかな…」

「元気?」

「そうそう、あいつが止めに入ってくれてよかったよ。殺すとこだった…」



殺さないでくれた…。



ただのケンカで済む話では無いだろうけど…。



そっちの方は大丈夫かな…。



「なんか食べられる?」

「お腹は…空いてない…。もっとお水が欲しい」

「ん、持って来る」



寝たらそのまま放置されてたし、殴られたし、あんな重い鎖に繋がれてて、傷できちゃったし。



それに…。



「スポーツドリンクも持ってきたけど、どっちがいい?」

「アズマに…キス…された…」

「は…?」



隠してはおけないことだと思うから。

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