狐と嫁と溺愛と
満たされていく体は、甘い痺れに変わる。



「このまま抱いてしまいたい…」



そんな声が耳元で聞こえたと思えば、カプッと耳を噛まれた。



一気に駆け巡る快感に意識を持って行かれ、そのまま落ちてしまった。



目が覚めたのは、陽が高く登った頃。



「ナナ様、ご飯食べられる?」



そう言って顔を覗き込むのは秋銀ちゃん。



あっ、金次くんもいる…。



「寝すぎちゃったみたいだね…。ふたりとも、ごめんね…」

「「なにが?」」

「あたしに着いてきたせいで、学校お休みさせちゃった…」

「ナナ様のせいじゃないよ?銀たち、こっちが本業だしね」



ニコニコ笑うと秋銀ちゃんと金次くんに、寝起きで癒された。



かわいい、秋銀ちゃん…。



「ナナ様の好きなの、俺作る」

「金次くんのきつねうどんがいいな…」

「わかった。ナナ様は寝てて。ナナ様が元気になるように、頑張る。笑ってる方がカワイイから」



天然金次くん、今日も炸裂してるな…。


< 459 / 582 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop