狐と嫁と溺愛と
金次くんの料理人姿はとても素敵だ。



給仕をしているみなさんを虜にしてる。



ここでは大河さんを始め、お父さん、タマキさん。



位の高い妖狐が多い。



その中で料理番をしている金次くんは手の届く存在なんだと思う。



蘭月さんやリンさんだって、きっと偉い妖狐だろうし。



「奥方様、金次くんを大きくしてくれてありがとうございます」



あたしに頭をさげる狐さんたちにそう言われた。



一気にモテ男になってるし。



おもしろい…。



「はい、完成。どこで食べる?」

「みんなで食べたい…ダメ?」

「それは大河様に聞かないと…」

「ひとりはいやだ。みんなと一緒がいい。大河さんには後で説明するから」



珍しくワガママだったかもしれない。



だけど、ひとりで食べるのはイヤなの…。



不思議と、ひとりになりたくない。



そんなあたしのワガママを聞いてくれたのは金次くん、秋銀ちゃん、雫ちゃん、リンさん、蘭月さん。


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