狐と嫁と溺愛と
一緒に寝たい…。



抱きしめられたままお布団に入りたいよ…。



「すぐに戻っちゃうの?」

「あぁ。なんだ?甘えたいのか?」



意地悪そうに笑う大河さんは、きっと昨日の過呼吸のことを気にしないようにしてくれてるんだと思う。



ワガママは言っちゃダメだと思うけど…。



「離れたくない…」

「そうか、なら一緒に来るか」

「いいの?」

「構わない」



抱っこされて、ギュッと首に抱きついて。



迷惑にならないように黙ってよう…。



「おっ、ナナちゃん」

「鬼さん、こんばんわ」

「大河が抱っことか、ウケる…。あっ、うちの志鬼は真面目にやってる?」

「うん、すごく頑張ってるよ‼︎」



鬼さんの優しい笑顔に迎えられたけど、龍の当主夫人とアズマ夫妻がいる…。



「椿さんは?」

「隣の部屋で寝てる。飲みすぎたって」

「残念、話したかったのに」



離れには何個も部屋があるから、そこがみんなの泊まる部屋なんだって。


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