狐と嫁と溺愛と
春乃が待ってるとか、お客様が来るんでしょう?とか。



そんなのどうだってよくなりそうなの。



気持ちいいキスを素直に受け入れていたその時、なんだかすごく気持ち悪くて。



「タイムっ…」

「ムリだろ」

「ちょっ、マジで‼︎」



トイレに直行、食べたばかりの朝ごはんを全部吐き出した。



なんだこれは。



気持ち悪さが止まらない。



「大河さん、気持ち悪い…」

「風邪か…?」

「ん〜…」

「ちょっと待て。ちょっと…キスしていいか?」



吐いたばかりなのに‼︎



疑問形で聞いたのに、返事をする前に大河さんは痣を触り、あたしから力を食べる。



「俺とお前以外の妖力が…」

「へっ⁉︎」

「生理きたか?」

「あっ、言われてみると…」

「やべっ、ちょっと…浮かれる…」



えっ、まさか…。



ベッドに顔を埋め、悶える大河さん。



バタバタし始め、どうしたらいいかわからないあたし。


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