狐と嫁と溺愛と
みんな喜んでくれて、そして気が早くて。



あたしまで嬉しくなる。



「いいなぁ〜。俺も子ども欲しい」

「まずは嫁だろ…」

「春乃、産んでくれないかな?」



シェリルはコーヒーを飲みながら羨ましがり、あたしは部屋へ戻って春乃に電話をかけた。



なんだか緊張する…。



お母さんと買い物って言ってたけど、すぐにでも報告したい。



「はい?どうしたの?」

「あのね、今大丈夫?」

「うん、今ファミレスでご飯食べ終わったところ」

「うんとね、妊娠した…の…」

「えっ⁉︎大河さんの子を⁉︎」

「うん、信じられないよね?大河さんも予想外だったみたいで、でもみんな喜んでくれてて…あたしも嬉しい」

「やったじゃん‼︎学校だって残りそんなにないし、卒業したら子育てに専念できるね」



それが三つ子だと言うことを伝え、相当不安なんだと言うと、春乃は予想外の答えをくれた。



「あたしを雇ってよ。ナナの子育て、あたしも手伝いたい」



涙が出た。




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