狐と嫁と溺愛と
だけど、滅多に血は飲まないんだとか。



今は輸血パックで生活してて、いい薬もあるからと。



「好きな子にしか噛みつきたいと思わないからね」

「紳士なんだね、ヴァンパイアって」

「僕はね。春乃の味見したいけど」



相当春乃を気に入ってるらしいけど、春乃はあたしのものだからダメ‼︎



一緒に暮らして、頼って頼られる存在になりたいんだもん。



さっきの春乃の話を大河さんにすると、それはそれは大賛成。



「心強いな、春乃ちゃんが来てくれたら」

「うん、春乃大好き」

「それはやめろ。妬けるから」

「女の子だよ?」

「大好きは俺だけ」

「じゃあ、春乃好き」

「よし、それでいい」



最近、本当に溺愛されてる…。



そんなにあたしの何がいいのかわからないけど、嫌じゃないと思うし、むしろこれが一生続いてほしい。



「夕食の準備が整いましたので」

「ありがとう、高島。シェリル、メシだ。うちのシェフのメシはうまいぞ」

「金次でしょ⁉︎デカくなっててびっくりしたんだけど‼︎」

「料理の腕も上がってるしな」



ご飯、食べたくないな…。


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