狐と嫁と溺愛と
少量で、さっぱり系のメニューにしてくれた金次くんには感謝。



残すのも悪いので、頑張って食べた。



すぐに飲んだ薬のおかげで吐くことはなく、ゆっくりお風呂に入って寝る準備は万端。



自分の部屋で、ひたすら目を閉じる。



さっき寝たからなのか、眠くない…。



春乃に大河さんに了承を得たとメッセージを送り、少しの間やりとりをした。



静かな空間で、そっとお腹に置いた手。



ここにあたしと大河さんの赤ちゃんがいる…。



そう考えるだけで愛おしくて、何が何でも産みたいと思う。



母親になる不安や、子育てへの無知さ。



そんな感情がグルグルして、でも、やっぱり産みたい。



大事に、大事にするからね?



そんなことを思っていたら、いつの間にか眠っていた。



夜中にキシッとベッドが沈み、大河さんが来たことを知らせてる。



目が開かなくて、でも、気配で大河さんだとわかるから不安にはならない。


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