狐と嫁と溺愛と
毎日祈るのは、あの発作が起きないようにと。



せめて学校では、倒れたくない。



「そう言えば村上さん、大河さんに意地悪されませんでした?」

「大丈夫ですよ、ナナ様が庇ってくださったおかげで、お咎めなしで済みましたので」

「よかった〜」

「本日はお友達がいらっしゃるんでしたよね?迎えはいつもの時間でよろしいですか?」

「はい、お願いします」



今日、初めて春乃が遊びに来る。



大河さんにも許可をもらったし、春乃はすごく楽しみにしてるみたいだし。



だからこそ、今日は熱がでないといいな…。



襲われた日から毎日あの香水をつけている。



お風呂から上がったらすぐに着けるし、朝も絶対着ける。



あんな怖い思いはしたくないからね。



それと、あの日から大河さんとは少し距離が縮まった気がする。



なんていうか、あの偽物っぽい優しい喋り方をあまりしなくなった。



それに、毎日帰ってくるし。



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