狐と嫁と溺愛と
お互いムリをしなくなったと言えばいいかな?



今は大河さんといても、緊張しなくなったよ。



「おはよー、ナナ」

「おはよ、春乃」

「今日、めっちゃ楽しみ」

「来たってなにもないよ?ただデカイだけで」

「いいの、行きたいの‼︎」



春乃にはお父さんと会えたことを話した。



さすがに父親と旦那がキツネさんですって話はできなかったけど。



お父さんファンの春乃は、心から喜んでいた。



それから受けた授業はなんだかソワソワ。



春乃が遊びに来ることが重要で、授業なんかどうだっていい。



とにかく発作が起きないことだけを祈り、やっと迎えた放課後。



「お邪魔します‼︎」



村上さんが迎えに来てくれて、初めて春乃を華山家へ招き入れた。



迎えてくれるのは、やっぱり高島さんで。



「お部屋にお菓子とお飲み物を用意しておきましたので、ゆっくりして行ってください」

「ありがとうございます」



気が効く人だ、高島さん。



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