狐と嫁と溺愛と
大河さんが帰るまであんなのに耐えるなんてムリだよ。



怖い。



本当に、怖い…。



「不安そうな顔」

「大河さんがいない時のこと考えたら怖くて…」

「仕方ない。耐えろ」



冷たい人…。



今度尻尾出たら思い切り握ってやるんだから。



そんな不安を抱えながら、学校はお休みです。



学校側も、校長と教頭があたしと大河さんの結婚は知ってるらしく、多額の寄付金で口止めしてるみたい。



そして、誰にも心配かけないように休む理由。



春乃には大河さんの仕事で長期の出張について行くと言った。




「なんだかんだ、ラブラブじゃん。今度旦那見せてよ?」



春乃にはそう言われた。



ラブラブって…。



そんな関係じゃないもん。



そんな大河さんは仕事で家にいない。



今のところ、あの発作が起こることはなく、穏やかな日々を過ごしてるんだけど。



とにかく眠い…。



< 74 / 582 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop