ミルト



俺はそんなことを考えながら
廊下を歩いていた。









「おぉ!!

桐山くんちょうどいいところに!!!」






隣のクラスの数学を教えている
女の先生だ。







「聞いたわよ。
また、提出物出さなかったんですって?

罰として
手伝いなさい!」








指差したのは教室だった。



そこは空き教室で
普段はあまり使われていない。





使用するとしたら
放課後の追試のときぐらいで…。









「…追試ですか?」


「…(ニッコリ)」








教室に入ると
学年トップスリーがいた。


もちろん、
頭のデキの悪さトップスリーだ。







ちらほら
他のやつらもいるが頭を抱え込んでいる。









俺は先生を見た。


先生は
笑っている。








無理ですと首を振って見せたが

首を振り返された。








そして
トップスリーの席を指差した。









…俺にこの三人を見れと…。


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