ミルト
「えぇ、
誕生日プレゼントです。」
彼は
長方形のプレゼント箱を渡した。
可愛くラッピングしてある。
彼女の方は
何も聞かずすぐに包装紙を破いた。
(いや、一応「開けていい?」くらいは
聞けよ
しかも
破り方雑だな。)
というツッコミは
心の中に留めた。
「ぅわああぁぁぁ!!!!!!」
思ったよりも
彼女の声は大きかった。
てか
さっきも思ったがこの人めっちゃ声でかくねぇ?
「はい!
鰹節をするやつです」
と男は自信満々に言った。
えっ?
彼女の誕生日に鰹節をするやつ?
「絶対喜ぶと思って」
と
はにかむ。
えっ?
絶対喜ぶと思ったの?
俺は心の中でつっこんだ。
「ありがとう!
すごく嬉しい!」
本当に嬉しいのか
ただのバカなのかやはり声がバカデカイ。
…てか
嬉しいのか?
「…なぁ、
鰹節をするやつってなんてゆーの?」
「えっ?いきなりだね…
えっとカンナみたいなやつだよね?」
俺のいきなりの問いに
レイちゃんは真剣に答えようとしてくれた。
「喜んでもらえて良かったです!」
男は笑った。
笑うとなんか周りが輝いて見えた。