ミルト


きっと向こうの方に
神様がいるのだろう。


見えないピカピカのあの奥に。







私はもう一度
彼に五円玉を差し出した。


彼は少し戸惑ったようだがすぐに
その手を動かした。









私たちは
放物線を描くように五円玉を投げた。


さて、
何を願おう。








並んだものの、
何も考えてなかった。


並んでいる最中も
考えたが何も浮かばなかった。








でも
今こうして彼と出会って、
一瞬で思いついた。


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