ミルト
テイク2
どうも。
桐山 未来花(キリヤマ アスカ)です。
翠湖中学校に通う
いたって普通の中学生です。
今朝は
初めてコンタクトで学校に行った。
意外とメガネより
楽かもしれない。
「ねぇ、未来花。
明日にはメガネに戻るの?」
姫喜が顔をのぞかせてきた。
ちょっと驚いて
顔をそむけた。
「いや週末にメガネ持ってて
そこから修理するから…
まだ当分コンタクトだな。」
のぞきこんできた彼女から
夕日の暖かく明るい香りがする。
色白の肌は真っ正面にある太陽の色を
そのまま映し出している。
思わず腕を掴んで
本当に赤くないか確かめそうになる。
「…ずっとコンタクトのままがいいよ…」
彼女が小さい声で言うので
勢いよく振り向いた。
いや、
振り向いた理由は違う。
あれっ?!
コイツ、
こんな声高かったか?
「ちょっいたい!!
なにすんの(*`Д´)ノ!!!」
俺はついつい
姫喜の頬をつねった。
どうやら
本物の姫喜らしい。
「…姫喜、
お前そんなに声高かったか?」
「えっ?
変わってないと思うけど…。
未来花の方が変わったよ!」
と
いつもの笑顔を見せてくる。