ミルト
――文化祭
俺は結局
レイちゃんと二人で文化祭に行くことにした。
特に用事もないし
暇だし断る理由も見つからなかったからだ。
断るって
普通彼女からの誘いを断る奴なんていねぇよな。
「…レイちゃん」
彼女は今日も可愛らしい。
同じ制服姿だが
髪飾りもありいつもと違う。
俺はあまり名前を呼ばないので
驚いたのように俺を見上げた。
『えっ?何?』みたいな顔して
俺を見上げた。
俺は出しかけた言葉を
飲んだ。