ミルト


「でもびっくりしました。
さっきとは全くイメージが違ったので…」




別に
イメージを変えたつもりはない。


ただ
必死に逃げていただけだ。





「教室ではいつも笑顔で
仏様みたいですよね。」







…おい、
それは褒めているのか。

それともけなしているのか。




いずれにしても
可愛すぎて憎めないな。







「さっきはまるで
主人公がバカでしょうがないマンガの
主人公みたいでしたね。」







やっぱり
バカにしてるのか。


私はバカではない。

馬鹿だ。







「あっそうだ。
ケータイ教えてもらってもいいですか?」







目を輝かせて
私をみた。


すごく
目がうるうるしている。





あまり男子にケータイを
教えたことはない。


女子にも
あまり教えていない。





てか、
レイちゃんがいなかったら
多分ぼっちだ。





「あっ
嫌ならいいんです(汗)」





またハニカミながら
頭をかく。



< 41 / 206 >

この作品をシェア

pagetop