ミルト
私は
彼の手を握った。
「ぜひ、
ぜひ連絡交換しましょっ!」
空くんは
今まで見たこともないほどの
可愛さ100倍の笑顔で頷いた。
前から
なぜか未来花が睨んでくる。
私はもちろん無視だ。
空くんも視線に
気づいたみたいだ。
両手を握ったままだったので
手を離す。
「苗木さん、
指長いんですね、キレイ…」
あまりにも
愚直に褒められるので照れる。
私は
頬を染めた。
「すっ、すみません。
僕
すぐこーゆーこと言っちゃうんです。」
慌てたように
顔を隠した。
口は隠れていない。
普通、
口を隠すんじゃないだろうか。
「ありがとう。
褒めてもらえるのは嬉しいよ?
謝ることじゃないよ」