ミルト
自力で
呼吸もできるらしい。
呼吸器は
ついていなかった。
ついているのは
点滴。
まだ
目は覚めていない。
いろんな検査をしたところ
脳にもどこにも異常はなかったらしい。
また
姫喜の寝顔を見ることになるとは
思ってもみなかった。
かたい眠りについているらしい。
「…姫喜」
脚はどちらも折れているらしく
グルグル巻きだ。
そのため
熱が出ているのか髪が湿っている。
耳周りもズタズタだったため
そこも包帯やガーゼがある。
右腕も折れてるし、
右目は眼帯だ。
まさに
ボロボロ。
俺は姫喜の頭に触れた。