ミルト


次に目を覚ましたとき

姫喜のあり得ないほどの元気さに
看護師は引いていた。






俺も別に
驚いていないわけでわない。


でもまぁなんか、
姫喜ならあり得そうだな…みたいな。








「あっちょっと未来花みた?

私のおかげで銀行強盗、
捕まったよ!?すごくない!?」








といいながら
病院食にガッツいている。


点滴を直そうとしている看護師が
不憫に思えてくる。






全く
コイツが暴れまくるからだ。






…家からでているはずなのに
なぜか"お家の姫喜"だし。


完全なる美貌からは
想像もつかないような行動に発言。








「…はぁ、

お前、
一応病人なんだ。

それに、
ここはいえじゃない!病院だ!!」








しまった、
つい力が入ってしまった。


姫喜は食べていた手をとめ、
うつむいた。






俺はまた
しまったと思ったが、

よく見ると
もうすでに皿の上には何もなかった。


















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