ミルト
「いいけど…
姫は学年トップですよね?」
アハハと
笑う。
いや、
多分トップじゃないと思うよ。
本当に
数学とかちんぷんかんぷんだしね。
「それに…」
と前の席にいる未来花の方を見た。
私もつられて
見る。
「いいの…かな?」
私を見ずに
空くんは疑問系で話してくる。
目線はいまだに
未来花のまま。
まさか、
未来花のことが好きなのかな…。
その場合、
未来花はOKするのかな。
空くん可愛いし、
もしかして付き合ったりして…。
私は前を見つめる彼の横顔を
改めた。
睫毛長ッ!!
目、デカッ!?
顔小さッ!
肌、きめ細かいなッ!
「…これは、OKだぁ」
「えっ!?」
しまった!
ついつい言葉に…!!!!
やっと
こちらを向いた空くんと目が合った。
なんか、
心臓がドキドキする。
やっぱり
空くんが可愛すぎる。
可愛さに悶え死んだ私は
下を向いた。
もちろんだが
空くんはズボンをはいている。
そして、
気がつく。
彼は男だったと。