シンプルな詩集3
「ハードル」
「ハードル」
ミッシェルガンエレファントというバンドが好きだ
でもぼくは、このバンドの歌を二曲しか知らない
それでも、その二曲がとても好きだから、ぼくはこのバンドが好きだと言う
アルバムをそろえているひとや、毎回ライブに行くような熱心なファンからしたら、その程度で、好きと言いはるなんて、と思われるかもしれないけど、
別にかまわない
ぼくの「好き」のハードルは低い
ちょっとでもいいなと感じたら、なんでも好きになることにしている
この程度の作品じゃあ、おれは感動しないぜ、なんて言って
自分の「好き」のハードルの高さを自慢するようなひとにはなりたくない
「好き」のハードルは低いほうがいい
そのほうが、たくさんのものを
愛せるようになる