years
部屋に戻り、クーラーをつけて漫画を読み始める。
ふと彼に聞いてみた。
なんで学校で話してくれないのと。
答えは簡単だった。
新しい同級生に見られたらまずいと。
たまに前からの仲間に、わたしのことを聞かれる。
今の新しい同級生には騒がれると大変だから、知られたくないんだって。


なにそれ、私は苦しんだのに、と泣いたかもしれない。
同時に、笑ってしまう。
彼は半泣きの私を見て、やっと状況を理解したのか、悪かったと言った。


ああ、なんだ、いつもの彼だ。
そして、そこまで私の存在を隠していたという彼。
心の中ではどう思っているんだろう。
秘密の友情か好きか、全くわからなかった。
特に私たちは、手をつなぐことも何もしていない。


ただ、この真っ暗な3ヶ月間で、私は知った。
ぼんやり彼を慕う気持ちが、存在の重さの認識へはっきりと変化していたことを。


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