years
しばらくすると、今度は別の友達がふらりと来て、彼はまた断りに一階に降りていった。
こんなに来客多いなんて知らなかった。
交友関係広いんだなぁ…と知らない一面を見て恐縮する。


やっと彼は部屋に戻ってきた。
もう誰もこないだろうと言うと、おもむろに横になった。
寝ようとしている。
慌てて、横になんないでよ、ひまだよ(笑)と困って言ったら、お前もこっち来て寝ればいいじゃんと言われた。


どれだけ鈍いんだろう。
彼は感情を表に出さない人間で、いわゆるポーカーフェイスだった。
優しい性格というのは知っていたけど、何を考えているかは全く読めない。
どういうつもりでそんな簡単に、大変なこと言ってるんだろう。
一緒に寝るとか、意味わかんない。
もう子供じゃないんだから。
それともオープンな家族愛的なやつだろうか。


混乱するしかなかった。



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