years
もう冬になっていた。
高2の冬。


本当は付き合いたかったし、クリスマスに会うというのをしたかった。
だけど彼はそういうのを好きじゃなくて、実現はなかった。
気恥ずかしいのもあったかもしれない。


久しぶりに会ったのはクリスマスの前後だったかもしれない。
お互いちょっと微妙な空気が流れていた。
私はその頃は傷付くの覚悟で行っていたし、虚しい気持ちは消えてなかった。
相手の気持ちが分からず、完全な片思いって、宙ぶらりんだ。
どうしたらよかったんだろう。
ただ会えればいいに切り替わっていた。


だけど会えると嬉しくて、出来るだけ長い時間いたいと思ったのが、切なかった。
会っても会話は少なくて、無言の時間が訪れる。
今では彼と2人横になることがホッとする時間だった。
無理に話さずとも、側にいられる。


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