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5月の体育祭の帰り道。
もう気軽に行く環境になっていた。
帰り道寄っていい?と聞くと、ああ、の一言だった。


ゴールデンウイーク以来、黙ってされるままに任せていた。
正直、やっぱり怖かった。
なんで真正面からちゃんとしてくれないんだろうと不思議だった。


それを除けば、もう完全に付き合っている2人になっていた。
一度体を知られれば、怖くない。
塾を休んで夜まで一緒に過ごしたり、親が迎えにくる前に塾まで自転車で送ってもらった。
夜が2人を素直にした。


だけど、やっぱり彼の本心が一向にわからなかった。
それが受験でナーバスになっている自分を刺激する。
ちゃんと整理して受験に臨もう、そう決めた。


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