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帰り道、あのとき教室を離れていなければこんなことならなかったかもしれないのに…と自責の念や痛々しい様子の心痛で、彼に謝りに行った。
私が隣クラスの友達と漫画の話で盛り上がっていた時、彼は殴られていたのだ。
どん底に突き落とされたような感覚だった。
心配だったのと申し訳なさで、恐る恐る、ほぼ半泣きで謝ったのを覚えている。


その後は、気が動転していたので正確に思い出せない。
謝る私を見て、彼は多分、ポカーンとしていた。
何をお前が謝る必要があるんだ、と言われた気がする。


ごめんね、ごめんね、痛かったでしょ、側にいなくてごめんねと泣いてた気がする。
周りに下校途中の生徒がいて、涙をこらえたけど涙が出てしまった。
そしたら、とんでもないことが起きた。
彼が私を、着ているブレザーの中にくるんだのだ。
私は何が起こっているかわからず驚いて、今度はこっちが目が点になった。
泣くどころではなくなった。
多分、わかった、わかったから、とか、もう大丈夫だから、とか、なんかもしかしたら彼も泣きそうだったかもしれない。


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