陥落寸前!?俺様部長に愛されすぎています。
「俺も入れて」
そう言って俺は席に座った。
「お疲れ幸太!」
「おお!」
翼は笑顔で俺の名前を読んでくれる、それだけで幸せな気持ちになる。
だけど気になるのに翼に聞けない自分も情けない。
先に食べていた翼と亜沙美は早めに食堂を出て、オフィスに戻って行った。
だけどモヤモヤしたまんまだし、明日には翼にそれとなく聞いてみようかな…。
今は笑顔も増えてきたし彼氏と喧嘩しただけだとは思うけどな…。
俺はお昼を食べるとまた営業に向かった。
✱✱✱
次の日、俺は翼にそれとなく聞いてみようと思い話しかけた。
「頼むな!」
いつものように俺は注文書を持って話しかけた。
「お疲れ様!今回も注文がいっぱいだね?」
「先輩達には負けないように俺だって頑張ってるんだよ!」
「幸太は凄いね!私も負けないように頑張らなきゃ!」
「そう言えば翼って一ヶ月前くらいだったっけな?
あまり元気がなかったみたいだけど最近は前みたいに元気になったな?
何かあったのか?」
「そ、そう?大人の事情…かな?」
「何だよそれ?男と別れたとか?」
冗談で言ったつもりだったが翼は黙った…。
「……」
苦笑いした翼に俺は言った。
「マジかよ?図星?」
「うん…」
「ふぅーん。まぁ俺からしたらラッキーだけどな!」
そう言って自分の席に戻った。
まじかよ!別れてるならチャンスじゃん!
そう思ったらヤル気が一気に出てきた。
俺は嬉しくて仕事をこなして、終業時間になり、今日は定時で帰れるから、久しぶりに亜沙美と翼を飲みに誘う事にした。
「翼、亜沙美!」
更衣室に着替えに向かおうとしていた二人の名前を呼んだ。
「何?」
「久しぶりに一緒に飲みに行かね?
同期でたまには飲むのも悪くないだろ?」
「私は今日は彼氏とデートだからパス!」
「あっ、そ!」
「本当は私が居なくて嬉しい癖に!」
「はっ!?」
亜沙美のヤローまたからかいやがって!
だけど翼は意味がわからない顔をしていた。
「翼!幸太に付き合ってあげなよ?
どうせ暇なんでしょ?」
「……暇で悪かったわね!」
「そんな意味で言ったんじゃないよ。
たまには息抜きくらいしといでよ?
まぁ幸太は凄く嬉しいだろうけどねぇ〜。」
「う、うるせーよ!翼、こんな奴はほっといて今から飲みに行くぞ!」
「う、うん」
だけど亜沙美のおかげで二人で飲みに行く事が出来るし心の中では感謝した。
着替えを済ませた翼がやってきて、二人で会社を出て居酒屋へ向かった。