陥落寸前!?俺様部長に愛されすぎています。



終業時間が終わり、今日は残業はせずに俺も帰る。
残業しない俺が珍しいのか営業の奴等には"今日は定時ですか?"とか"珍しいですね?"なんて言われたが、ただ一人だけ俺を見てニヤニヤしている奴が居た。


それは高山で、アイツは俺が定時で帰るのは翼が絡んでるんだと分かってるからだろう。


まぁ本当の事だけど…。


俺は帰る前に高山を呼んだ。


「高山、ちょっといいか?」


「はい!」


そう言って俺の所に来た高山と一緒にオフィスを出た。


喫煙所に一緒に行って俺はタバコに火をつけ、タバコの煙を吐き出した後に高山に言った。


「俺と翼が付き合ってるのを知ってるんだろ?」


「知ってますよ!悔しいけど部長なら勝ち目はないですし、それに上司としても俺は尊敬してますから部長なら翼を必ず幸せにしてくれると信じてます。
だけどもし、翼を泣かせたりしたらその時は俺が奪いますからね?」


「泣かせたりしねぇよ!アイツは俺が幸せにするから心配するな!」


「ハハッ、それなら大丈夫ですね!
あーだけど、俺がいい男になれば翼は俺に惚れるかもしれませんよ?」


なんて言いながら笑う高山に俺はすかさずお腹に軽くパンチをくらわした。


「そんなパンチ入りませんから!
今のは冗談ですよ。それにもう俺は吹っ切れたので大丈夫です…
本当は心配してくれてたんですよね?部長?」


「心配なんてしてねぇよ!ただお前も翼が好きなのは分かっていたからちゃんと俺からもお前に言いたかったんだよ。」


「部長は素直じゃないですねぇ。
だけど必ず幸せにしてやって下さいね!
じゃあ俺はオフィスに戻ります。
翼が待ってるんですよね?早く行ってやって下さい!
あっそれから…翼って本人は気づいてないけど可愛いし誰かにナンパされてるかもしれませんよ?」


そう言って高山はオフィスに戻って行った。
アイツが余計な事を言うから俺は心配になって急いで車に乗ると、翼を迎えに行った。
高山が言ったように翼は可愛いし、素っぴんでも可愛かったりする…。


俺は喫茶店に着くと、翼に電話をして外に出るように言った。






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