陥落寸前!?俺様部長に愛されすぎています。
翼が喫茶店から出てくると、俺の車に乗った。
「早かったね?」
「まぁな。それよりナンパとかされてないか?」
「ナンパなんてされるわけないじゃん!
アハハハハッ!」
高山も言ったように翼は自分の可愛さを分かっていない。
だから心配になるんだよな…。
「何処に行くの?」
「内緒!着けば分かる、翼の知ってる所だから。」
「そうなの?」
俺は車を走らせてある場所へ向かった。
暫く車を走らせて、車を停めると翼は何で?って顔をしていた。
「何でうちの実家なの?今日は金曜日じゃないし隼人が泊まる日じゃないよ?」
「分かってるよ!今日はお前の実家に用事があって来たんだ。
さっ、行くぞ!」
そうやって翼と一緒に翼の実家の中へ入った。
玄関を開けると翼は"ただいま"と言った。
すると保育園から帰ってきていた隼人が走ってきて、翼と俺の姿を見ると喜んだ。
「あっ!翼ちゃんと聡だ!
ねぇお婆ちゃん!翼ちゃんと聡が家に来たよ!」
そうやって隼人は翼のお母さんを呼びに行った。
俺と翼は家の中に上がり、リビングに行き、俺は翼のお母さんに挨拶をした。
「お久しぶりです!お邪魔します!」
「あらまぁ、いらっしゃい!済みません、今はバタバタしていて」
「大丈夫ですよ。お父さんは何時くらいに帰ってきますか?」
「多分、そろそろだと思いますけど
あっ、噂をすれば帰ってきました。」
ちょうど、翼のお父さんも帰ってきてお父さんにも挨拶をした。
翼のお父さんがスーツから部屋着に着替えてリビングに来た時に俺は言った。
「今日はお父さんとお母さんに話があってきました。
翼さんと結婚を考えてます!
僕と翼さんの結婚を認めて下さい、お願いします!」
俺は頭を下げて二人に言った。
俺の言葉に一番、驚いていたのは翼で、口をポカーンと開けていた。
翼の両親は喜んでくれて、是非、うちの娘を宜しくお願いします!と言ってくれた。
「うちの親父には結婚はすると伝えていますが、まだ挨拶には行っていないので、うちの両親にも話をして結納の日を決めて、式は翼さんと話して決めたいと思います。」
「聡くんの御両親にも宜しく伝えて下さい!
また結納の日が決まれば連絡して下さい!」
「一応は朱里さんの出産もあるので、出産して落ち着いたくらいにしようと思ってます。」
「まぁそこまで考えて下さってありがとうございます。」
翼は話に追いついていなかったが、俺は一人で話を進めた。
「先々では結婚するので、翼さんと一緒に僕のマンションに住みたいと思ってるのですがよろしいですか?」
「近いうちに結婚するんだから、直ぐにでも一緒に住んでくれて構わないよ!」
「ありがとうございます!」
これで翼と一緒に住むことが決まった。
俺の計画通りだ。
勿論、結婚の話も本当の事で、親父に時間を作ってもらって翼と一緒に挨拶にいく予定だった。
だけど翼はまだ早いとか言うし、まぁ今日のお仕置きは成功だな!
俺を嫉妬させる翼が悪いんだしな。
それに悪い虫がくっつかないように俺だけの翼になって欲しいからな。
暫く話をしていて俺と翼は帰ることにした。
隼人にも週末にまた遊ぶ約束をして、翼の両親にもまた来ますと言って翼の実家を後にした。