陥落寸前!?俺様部長に愛されすぎています。
「ったく…なんだあの女は…」
「だけど…何だか訳ありな感じだったよ?
弟さんが病院から抜けだしてって言ってたし、聡をみて達也って人と一瞬、間違ってたみたいだから…」
「そうだとしても俺達には何にも関係ないだろ?
さっ、帰ってパンフレット見るんだろ?
その前に何か喰って帰ろうぜ、腹減った。」
「うん…」
聡が言ったように私達には関係ない事なんだけど、やっぱり梓さんのあの悲しげな顔が頭に浮かんで気になっていた…。
✱✱✱
「大変だったんだね?」
今は会社のお昼休憩で亜沙美に昨日の出来事を話した。
「うん…だけど何か気になっちゃって。」
「私の想像だけどさ、その梓さんの結婚相手って亡くなったとかじゃないの?
弟も見間違えるくらい部長がその達也って人に似てたんでしょ?
それに病院にいるのも気になるけど…
もしそうだとしたら死んだ事がショックで嫌な記憶が無くなってしまってとか…?
まあ私の想像だけど。」
確かにその可能性は高い。
三ヶ月前に約束していたあの場所で待っていたって言ってたし。
昨日はあんなに嬉しくてたのしかったのが、今では梓さんが気になって仕方がない。
「だけど今からは招待状とか結婚式場の打ち合わせとかで忙しくなるんだしあんまり気にしないようにね?」
「うん」
亜沙美が言ったように気にしすぎなのかもしれない。
私はなるべく気にしないようにして毎日を過ごした。
そして式場に行った日から3週間が経って、招待状が出来上がったからと電話があり、聡と一緒に結婚式場に行くことになった。