陥落寸前!?俺様部長に愛されすぎています。
✱✱✱
「嫌な事も何もかも俺が忘れさせてやる!
だからお前は俺だけに溺れろ!」
私はその言葉の通りに彼に溺れた。
ピピピピッ
アラームの音で目が覚めた。
またあの夢を見た…。
何故、今頃になって最近はよく見るんだろ?
本当に欲求不満なんじゃないかと錯覚してしまう。
私はベッドから起き上がると準備をした。
そう言えば今日から社長の息子が来るんだっけ?
どんな人なのか分からないけど、今日は騒がしくなりそうだな。
私は支度を済ませると会社に向かった。
会社に着くと女性陣はソワソワしていて、いつもより念入りに化粧をしている人が多くて、やっぱりイケメンだと噂されているだけあって皆は気合が入っている。
私はいつも通りの化粧だけどね。
私が制服に着替え終わり、オフィスの中に入ると亜沙美が私の所へやってきた。
「遂に今日はイケメン息子の登場だね!
皆、女性陣は気合が入ってるよね。」
「確かにね。亜沙美は興味があっても彼氏が一番だもんね?」
「当たり前だよ!イケメンは目の保養にはなるけど、彼氏が一番好きだし格好いからね!」
亜沙美と彼氏はもう5年くらい付き合ってるけど今でも凄く仲良くて羨ましいくらいだ。
だけど亜沙美の彼氏は確かにイケメンなんだけど…天然過ぎてたまにおかしな事を言ったりする。
そこがまた面白くて亜沙美は好きなんだと。
亜沙美が言うにはイケメンだけど天然過ぎるギャップに惚れたらしい。
羨ましさはあるけど、今は恋愛をするのが怖い。
二回も連続で裏切られる別れ方をしてるから新しい恋すらしたいとは今は思えない。
私は自分の机に荷物を置いて、パソコンの電源を入れて朝礼をする場所に向かった。
女性陣はまだかまだかと社長の息子の登場を待っていて扉の方をチラチラと見ていた。
そして数分が経ち、社長がオフィスに入ってきた。
さっきまでザワザワしていた声もピタリと止まり、オフィス全体が静かになった。