陥落寸前!?俺様部長に愛されすぎています。
私が用意を済ませると、部長は漫画を読んでゲラゲラと笑っている。
何だか私よりも年上なのに子供みたい。
「部長…用意が出来ました。」
「おっ!少しはマシになったな!」
「はっ!」
本当に嫌い!殴ってやりたいと思った。
だけど…
「なーんてな!翼は化粧をしなくても綺麗だけど更に綺麗だな。
抱いたあの日は涙で酷い顔だったけど。」
褒めてるんだか貶してるんだか…。
「お世辞はいいです!
今から何処に行くんですか?」
「まずは映画に行こうぜ!スゲー見たい映画があるんだよ。」
「分かりました」
そう言って部長と一緒に私のマンションを後にした。
部長が停めているパーキングまで歩いて行く時に凄く疑問に思った事がある。
何故、私のマンションを知っていたのかだ!
「部長!」
「……。」
何でシカト?意味がわかんない。
「部長ってば!」
そう言って部長の腕を掴んだ。
「聡」
「えっ?」
「俺の名前!ここは会社じゃないんだし名前で呼べよ。」
「そんな…出来る訳がないじゃないですか!」
「呼ばないなら今すぐここでキスするけど」
そう言った部長は私を道の壁まで追いやり壁に手を付いた。
ちょ、ちょ、ちょー。
いきなり何でキスなの?
それに顔が近すぎるし心拍数が一気に上昇した。
「呼ぶの?呼ばないの?早くしないとキスするよ?」
意地悪そうな顔をして私に言う。
「さ、聡」
「ん!良く出来ました」
そう言って部長は私にキスをした。
…っ!
部長は何もなかったかのようにまた歩き出した。
部長は何を考えてるんだろ…。
私は何も言い返せずに部長の後ろを歩いた。