陥落寸前!?俺様部長に愛されすぎています。
着いた先はホテルだった。
部屋に入り私は迷わずシャワーを浴びた。
ヒロくんに何時間か前に愛された体。
早く何もかも忘れたかった。
名前も知らない男の人とこんな風にホテルに来たのは初めてだ。
でも怖い気持ちもなく、今はヒロくんの事を考えれないくらい壊してほしい。
そう思ってる私はヒロくんの事を愛してたんだと改めて思い知らされた。
どんなに私が想っても、もう二度と私の想いは届かない。
こんなに辛い想いはもう二度としたくない。
そう思いながら、私はシャワーを浴び終えて浴室を出た。
タオルで体を拭いてバスローブを身に纏い、部屋に向かった。
男の人はタバコを吸っていて、シャワーを浴び終えた私に気づくとタバコを消した。
タバコの臭いがまたヒロくんを思い出して胸が苦しくなった。
「ねぇ、早く抱いてよ?
どうにかしてくれるんでしょ!
今すぐ私をどうにかしてよ!」
どうにもならない感情を男の人にぶつけた。
すると男の人は私に近寄ってくるなりベッドに押し倒した。
「何がお前をそこまでさせたの?
今のお前…心が泣いてんな。
涙を流さなくても俺には分かる。」
「…っ!……早く抱いてよ!」
そう言った私の目からは涙が流れた。
その涙を男の人が拭ってそっと私にキスをした。
そのキスは優しくて、そのまま私は彼に身を預けた。
時には激しく、そして優しく、名前も年齢すらも知らない男の人は私の気持ちが分かるかのように、何も考えれないくらいに抱いた。
抱かれた後はいつの間にか眠りに就いてしまっていて、目が覚めた時に、隣には見知らぬイケメンの顔があって昨晩の事を思い出すと何だか恥ずかしくなった。
私はそっとベッドから抜けだしてシャワーを浴びた。
昨日の私はどうかしてた…。
だけど昨日はどうしようもなかった。