陥落寸前!?俺様部長に愛されすぎています。



そんな私を部長はそっと抱きしめて頭を撫でた。


部長の胸の中は温かくて凄く安心した。


私が落ち着くと部長は私の手を握り締めて歩き出した。


そんな部長の行動にドキドキしながらもその手の温もりが更に私を安心させたんだ。


「何で一人で帰ったりなんかしたんだ?
お前の友達も帰っただろ?」


「本当は送ってくれると言われたんですけどいつも送って貰ってたし悪くて断りました。」


「夜に女が一人で歩いてると危ないからそんな時こそ甘えて送ってもらえ!
お前と出会ったあの日もお前は酒を凄く飲んでいて俺が忠告してもどうにかしてよ!とか言ってたけど、さっきみたいな事になって何かされたら傷つくのはお前だからな!
もう心配かけんなよ!」


「はい…」


部長に言われて本当に恐ろしい事を私は部長に言ったんだと反省した。


それを考えれば部長には抱かれたけど、相手が部長でなかったら何をされてたかわからないと思うと怖くなった。


駅に着くと部長はタクシー乗り場に向かった。


「部長?駅はすぐそこだしここからは一人で帰れますよ?」


「全く…じゃあ電車に乗ってマンションの近くの最寄り駅からお前のマンションまで歩いてどれくらいだ?」


「10分くらいですけど…」


「じゃあさっきみたいにその10分の間にまた絡まれたらどうするんだ?」


「そ、それは…」


「これから飲み会の時は俺が送ってくから!」


「はい…」


もう何も言えなかった。
だけど一つ気になった事があった。
どうして部長は二次会に行った筈なのに私が居た場所に居たんだろ?
カラオケの場所とは反対方向なのに…。




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