陥落寸前!?俺様部長に愛されすぎています。



次の日の朝、重たい体を起こして会社に行く準備をした。


目覚めても何だか胸がモヤモヤして、昨夜の事が気になっていた。


会社に着いてもため息ばかり出て、仕事はちゃんと集中してるけど、トイレに行ったりとか、コーヒーを飲むとつい昨夜の事を思い出してしまう。


あんな部長、初めてだった。


お昼休憩になり、亜沙美と二人で食堂に行こうとした時に部長と目が合ったが、いつもなら皆に気づかれないように私に変な顔をして私を笑わせたりするけど、今日は目を逸らされた。


その瞬間に避けられてるのかと思うと悲しくて涙がでそうになった。


そんな私の様子に気づいた亜沙美は食堂に着くと話しかけてきた。


「どうした翼?朝から元気なくてため息ばかりだし、急に泣きそうな顔になってるし…
部長と何かあったの?」


私は昨夜の事を亜沙美に話した。


「そっか…なるほどね。
好きな女が違う男と一緒に買い物に行くだけでも嫉妬しちゃうけど相手が幸太だからな…」


「何で幸太だからなの?」


「それは私の口からは言えないよ!
それに名前もそうだけど、会社では部長で呼び慣れているなら仕方ないけど、翼が部長って呼ぶ度に上司と部下のままな気がして嫌なんじゃないかな?
会社じゃないのにプライベートでも上司扱いだと男として見られてないのが。
私達だって女として見られないのはやっぱり嫌だし、好きな人が他の女と一緒に買い物に行くとか聞かされたら嫌になるでしょ?
それと一緒だよ!
翼が部長の事をちゃんと考えてるんだったら部長じゃなくて一人の男の人として見てあげるべきだよ?
まあ部長は今は避けてるかもしれないけど土曜日になるといつもの部長に戻って飯食わせろって言って翼の家にきそうだけどね。」


確かに会社の部長として話してたからつい部長って呼んでしまうけど、亜沙美の言うとおり一人の男の人として見るべきだよね。


私は亜沙美の言葉に頷いた。




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