陥落寸前!?俺様部長に愛されすぎています。



二人でご飯を食べて、食後にコーヒーを飲んでいると幸太が言った。


「そう言えば翼、何か今週は元気がないように見えたけど何かあったのか?
元カレ絡みとか…?」


「えっ?元気なかったように見えた…?
そんな事…ないんだけどな。
それに元カレとは終わってるしもう過去だよ…」


「ふぅーん…今は消えてるけど、お前の首にキスマークが付いてたからてっきり元カレ絡みかなって思ったんだけど。」


「キスマークなんて付いてないよ、多分、コテで首に火傷しちゃったから赤くなってただけだよ。」


咄嗟に私は嘘を付いた。
幸太には部長の事を話してないし、それに付き合ってないのに部長に付けられたなんて言えないしね。


「なーんだ、そうだったんだ!てっきり元カレと寄りが戻ったかと思ったよ。」


「そんな訳ないじゃん!」


幸太にはヒロくんの事なんて詳しく説明とかはしてないしただ別れたしか言ってないから結婚してるのも知らないもんね。


恋愛の事に関して知ってるのは亜沙美と部長だけだもんな。


私達はコーヒーを飲み終わると店を出た。


「まだ時間があるけど行きたいとことかあるか?」


「特に無いかな?」


「そっか、じゃあ家まで送ってくよ荷物もあるし。」


「ありがと!」


そう言ってショッピングモールを出て幸太に車で送ってもらった。


私のマンションの前に着くと、幸太にお礼を言った。


「今日は幸太の買い物に一緒に行ったのに、私の買い物にも付き合わせてしまってごめんね。送ってくれてありがとう!」


そう言って車を出ようとした時だった…


「なぁ、翼!俺…お前の事が好きなんだ。」


「えっ…」


「入社した時からずっと好きだった。
一目惚れだったんだ!
だけどお前には彼氏がいたから諦めようとしてたけど中々、諦められなかった。
元カレと別れたと聞いた時、暫くは恋愛はしないって言ってたから言わなかったけど、さっき元カレの事はもう過去だって聞いたら吹っ切れたんだと思って気持ちを伝えた。
俺…本気だから考えといて。
じゃあ、今日はありがとな!」


私は返事も出来ないまま車を降りた。


幸太の車を見送って居なくなった後も、まさか私を幸太が好きだなんて思った事もなかったから。


私は荷物を持ってマンションの中に入り、自分の部屋まで向かった。


エレベーターを降りて自分の部屋の前に着くと、そこには部長が立っていて驚いた。


「遅えよ!俺、腹減ってるから何か喰わせろよ?」


亜沙美が言ったように部長はいつもの部長に戻っていた。


幸太の告白に部長がいつもの部長に戻っていた事に、戸惑いと、嬉しさが混じってしまい少し混乱してしまった。


「何突っ立ってんだよ!早く開けろよ?
寒くて死んじまう!」


「は、はい…」


鞄から鍵を出して玄関を開けると、部長は中へ入りコタツを入れて座った。


私も中に入り荷物を置いて、パスタを部長に作ってあげた。




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