陥落寸前!?俺様部長に愛されすぎています。
「何でこんな所に…」
そう言った部長に私は叫ぶように言った。
「好きっ!聡の事が好きなのっ!
だからお見合いなんてしないで私の側に居てよ!」
驚いた表情をした部長だったが、部長から次に言われた言葉を聞いて私は愕然とする。
「お見合いには付き添いで来ただけで、俺はお見合いなんてしないけど?」
「へっ…だってこの前に会議室で社長と聡が話してる会話が聞こえてきたよ、お見合いするって。」
「それは俺の弟の話しで俺も参加しろって親父に言われたらさ。
弟が相手の女性に一目惚れしたみたいで親父に頼んで今日、お見合いする事になったんだよ。」
「そ、そんな…」
私はその場に座り込んだ。
すると部長は私に近づいて来て、お姫様抱っこをするように私を抱きあげた。
「えっ!さ、聡っ!」
「また寝起きかよ?それに着替えも化粧もしないで来るなんてどれだけ俺に惚れてんの?」
私は自分の格好と抱き上げられてるので恥ずかしくて何も言えなかった。
「聡、何してるんだ!」
お店から人が出てきて声がした事にビックリして振り向くと社長が居て、私達の姿を見てビックリしていた。
「悪いけどお見合いには参加しないわ!
それと俺、コイツと結婚するからな親父!」
すると社長が私達に近づいて来て、私の顔をまじまじと見た。
「君は…うちの社員の紺野さん?」
「はい…」
「そうか、そうか、ハッハッハ。
聡も結婚か!紺野さん?今度、ゆっくりうちに遊びにきなさい。
じゃあ私はお店に戻るから!」
そう言って社長はお店の中へと入って行った。
私は驚いていた。
まさか部長が結婚するだなんて言い出すから…
すると部長は私を抱き上げたまま歩き出して、部長の車に私を乗せ、部長はそのまま車を走らせた。
「私、自分の車で来てますけど…。」
「知ってる!後で車は取りに行くから!」
そう言って部長は何処に向かってるのか無言で車を走らせた。