shoot some hopes



その日は何かモヤモヤしていた。
1人で下駄箱で先輩を待っていた。


「そーなんですか~」
向こうから楽しそうな笑い声が聞こえる。
「柚菜ちゃん?先に帰ってたと思ってた。」
驚く優樹先輩を見て私も驚いた。
先輩の隣には未唯ちゃんがいたから...
「柚菜ちゃん!今ね柚菜ちゃんの話してたの~!」
「なんか柚菜ちゃんのこといろいろ教えてくれてさ!未唯ちゃんと柚菜ちゃんは仲良いんだね。」
負けた...この私が...
微笑んでる未唯ちゃんが悪魔にしか見えなかった。

「柚菜?」
陽菜が声をかけてきた。
「陽菜、帰ろ...。」
突然のことに自分でも整理がつけられなくて思わず逃げてしまった。
「先輩はいいの...?」
「別に待ってなかったし。」
私は陽菜と帰った。
止めることもしなかった先輩にイライラしてしまった自分がすごく嫌だった。


「柚菜?何があったの...?」
陽菜の声は私には聞こえてなかった。


家に帰ると陽菜から何件もLINEがきていた。
「いつでも話聞くから。
つらいことあったら私に言ってね。」
言えるわけないじゃん...
同じ学年の女子に嫉妬しました。なんて...
こんなにも恋愛が難しいなんて...

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