shoot some hopes
♡×5
「柚菜...。」
朝からテンションが低すぎる私を見てさすがの陽菜でも察したみたい。
何も言わずに陽菜はずっと私を見つめていた。
一生懸命笑おうとしたけど笑えなかった。
陽菜の携帯が鳴った。
「あ、零先輩。はい、わかりました。」
陽菜が私に携帯を渡した。
「零先輩が柚菜にって。」
私は携帯を受け取った。
「柚菜です...」
「あ、柚菜ちゃん。優樹のことなんだけど...」
「もういいんです。先輩の気持ちも分かりますし...」
「あいつそんなに恋愛とかしたことないやつなんだ、だから柚菜ちゃんのこともあいつにとっては相当勇気出したんだと思う。だから突然いろいろあって戸惑ってるのかもな...」
「そーなんですか...」
「でもあいつは柚菜ちゃんを裏切るようなやつじゃないってことは俺が保証するから!」
保証か...
「はい。ありがとうございます。」
電話を切った私は陽菜に言った。
「陽菜っていい趣味してんじゃん笑」
陽菜は何のことか分からない顔をしていたけどニコッと笑った。