shoot some hopes
♡×last



陽菜と零先輩が走って教室に入ってきた。
「ケンカしてるって聞い.........」

「バーカ!」
「バーカ!バーカ!」
「チービ!」
「優樹くんだってチビじゃん!」


「もーーー!なんだっていい!バカップル!」
陽菜が怒鳴った。
「心配させないでよ...」
興奮する陽菜を零先輩が落ち着かせている。


私と優樹先輩は逃げるように教室を出た。
すると向こうから視線を感じた。
あ、あの人...諦めたと思ったのに...
近づいてくる。でも何も言わず私たちの横を通りすぎた。
「あの!佐藤くん...だよね...。」
その人が振り向いた。
「佐藤くん。ちゃんと覚えたから...
あの...私は優樹先輩が大好きです。あなたにないものを先輩はいっぱい持ってるんです。だから...」
「分かってます。もぅ諦めます。
あ、名前覚えてくれてありがとう。」
言えた。本当の気持ちを...。


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