twins cherry


「春翔……聞こえてるから……あ、昼食」


皆の弁当の匂いがしたからか、冬翔くんは体を起こし、鞄から弁当を出して食べ始めた。冬翔くん、いつも寝てるけど食べるときだけは早いな……。


「ごちそうさま。授業始まるまであと30分あるし、屋上いってくる」


早っ……。冬翔くんってマイペースだなぁ……。


「あっ、いたいた、春翔ー!」


「ん? 桃花、どうしたの?」


春翔くんは桃花ちゃんに呼ばれて、「ちょっといってくる」といって廊下に走っていった。私が昼食を食べ終わった頃、春翔くんと桃花ちゃんが戻ってきた。


「琉奈ちゃん、さっきの遊園地にいく件なんだけど、桃花が絶叫系ムリで3人でいくことになったんだけど、それでもいい?」


「ごめん琉奈、私お化けとかの絶叫系が苦手でさ……。3人で楽しんできなよ!」


桃花はそういって私の背中をバシッと叩いた。


「うん……おみやげ買ってくね!」


「ありがと♪ ……あっ、もうチャイムなったね、またあとでね」


桃花は私の耳元で「デート楽しんできなよ♪」といって戻っていった。デートって……、付き合ってないし……!!






< 10 / 49 >

この作品をシェア

pagetop