twins cherry
「あっ、あのさ……さっきいってたことだけど……」
「あぁっ、それね! 気にしなくていいよ!! そっ、そうだっ、メアド交換しよ!」
「え? う、うん」
私はバッグから携帯を出してメアドを交換した。
「……あっ、ついたよ」
「ここが琉奈ちゃんの家? 大きいね」
「そうかなぁ? 普通だと思うけど……」
「……じゃあ、また学校でね」
「……うん、またね春翔くん!」
私は春翔くんを見送って家に入った。
「そーいえばさ、土曜日のデート、何かハプニングあった?」
学校の中庭で桃花と弁当を食べていると、桃花は目をキラキラと輝かせて聞いてきた。……だから、デートじゃないって……
「特になかっ……」
『ない』といおうとした時、春翔くんに聞かれたことと間接キスをしちゃったことが頭に浮かんだ。
「……あるの? あるよね!? 話しなさいよ琉奈っ!!」
私は桃花にこの事を話した。
「へー、間接キス……。絶対好きじゃん! たぶんその質問は意識してもらうためだと思うよ?」
意識かぁ……。私、恋とかしたこともないからそういうのよくわからないや……
「春翔にドキッとか、キュンッとかはしたことある?」
……あるかも……。
「いいお嫁さんになれるよっていわれたときと登校途中にいきなり飛びつかれた時、春翔くんの私服を見た時と私のジュース飲まれた時……あと、真剣な瞳で見つめてきた時にもドキッとした……かも」
「それ絶対恋だよ!」
「えっ、それだけで……?」
「琉奈、私応援するから!」
「えぇっ、ちょっと……!!」
桃花はそういって走っていった。これって、恋……なのかなぁ……。とにかく、早く教室に戻らないと!私は弁当を持って教室に走った。