twins cherry
キーンコーンカーンコーン……
「あの……春翔くん。5時間目の体育終わったよ?」
「うん、琉奈ちゃんありがと。おかげで気持ちが落ち着いたよ。……戻ろっか」
そういって春翔くんはメモ帳に先生への伝言を書いて机に置き、保健室を出た。……もうそろそろで教室だけど、春翔くんはどんな顔して教室に入るんだろ……。
――ガラララッ。
「ただいま〜♪ 冬翔、次なんの授業〜?」
すごい……さっきまでの春翔くんは一体……
「あっ、琉奈おかえり〜! ……春翔、治ったの?」
「うん、実は春翔くん……泣いてた」
「え!? あの春翔が!? 今まで転んでも泣かなかった、あの春翔が!?」
「琉奈ちゃ〜ん♪」
私達が話していると、冬翔くんと話していた春翔くんがこっちにきた。
「琉奈ちゃん! 最近新しいスイーツ屋が近くにできたらしいけど、琉奈ちゃんは甘いもの好き?」
「うん、好きだよ!」
新しいレシピも覚えたいしな……
「あ! 私も〜!」
「えーっ、桃花はダメ! ……いこっ、琉奈ちゃん!」
春翔くんは私の手を引いて教室を出た。春翔くんが連れてきたのは看板に『本日オープン!』と書かれてある、スイーツ店。私達はその新しい店に入り、席に座った。