twins cherry
Confess
そして長かったような短かったような、よくわからない夏休みも終わり、私は放課後、桃花と中庭で話をした。
「……夏休み中、春翔となんか進展あった?」
「えっとね、告白……したんだけど花火の音でかき消されて……。あと、2人でプールにいったよ」
「そっか、伝わらなかったんだ……。あのね琉奈……いっておきたいことがあるの……」
「……うん」
桃花は深呼吸をして心を落ちつかせている。……そんな重要なことなのかな……。
「私、……好きだったの」
「? ……誰を?」
……嫌な予感がする。でも、そんなことあるわけないよね。
「……春翔のこと、好きなの……」
桃花の瞳からはどんどん涙が溢れている。
「ずっと……琉奈に伝えないとって思ってたんだけど……いえなくて……」
「そうだったんだ……、私こそ桃花の気持ちに気づかないでごめんね……」
私の瞳からも涙が溢れだした。……桃花はどんな気持ちで応援やアドバイスをしてたんだろう。きっと、とても苦しかったんだろうな……。
「それでね……明日の放課後、2人で一緒に告白しない?」
「え……!?」
「琉奈、告白しそこねたんでしょ? 私も近いうちに告白しようかなって思ってたから……」
「……うん、桃花がそれでもいいなら……」
私達はメモ帳に『放課後、屋上に来てください』と書いて、春翔くんのげた箱にいれた。
「どっちがフラれても……桃花と私は友達だよ?」
「…………うんっ」